忘れたい日忘れられない日
あの日を
もう思い出したくない。
でも、思い出す。
家が家とは思えない動きをして
何が起こっているのか理解するのに
時間がかかった。
ベットの下では
轟音が響いてて
家や家具が
意味不明な音を出し
食器が割れまくる音も酷かった。
引き返してくるような地鳴りに、
全身が一瞬にして強張る。
幸い電気はすぐに戻って
テレビには恐ろしい風景が。
実際にも、遠くに沢山の煙を見た。
水は1ヶ月ほど断水で、
バスと徒歩で辿り着いた親戚の家で
入らせてもらったお風呂の気持ちよさが
忘れられない。
こんな体験でも、
まだマシな方。
もっと酷い経験をした同級生もいて、
学校が再開したとき
なんだか難しかった。
日常が一瞬で壊れて
どうなるのかと思ったけど
長い時をかけて
町は変わった。
人間、あれだけの経験をしても、
乗り越えるものなんだなと
思ったりもする。
人生は不思議。
日常はとても幸せでありがたく。
だけど、
ふいに起こる非日常が
新たな日常を産んだりもする。
日常ってなんなんだろう?
今、生きている事が
スゴイ事なんだろうな。
古い家の床の揺れや、
道路をトラックが通った時の振動や音には
未だ身体が少し強張るけれど…
生きている事はありがたい。
命に感謝。
1.17
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