人の想いを感じすぎる苦悩と出会い


我が家の長男。


最近、彼の心の内を聞いていると、想像以上に”人の想いを感じとっている”という事がわかってきました。


元々、そういう傾向があるという事はわかっていたのですが、彼が自分の心情や状況をよりわかりやすく言葉にして説明してくれるようになった事で、その傾向が、”私の想像以上の感じ方” だと言う事がわかってきました。


世間で言う、”HSP”とかに属するのかもしれません。

(まぁ、これはうちの子達みんなに言える事でもありますが)



長男の”人の想いを感じやすい性質”


これは、持って生まれたもので、消すわけにはいきません。なので、私は長男を楽にできたら…という思いで、『気にするな』と、言っていました。


ところが、長男の成長によって、彼が自分の気持ちをストレートに私に伝えてくれるようになった事で、私の『気にするな』は一番どうしようもなく辛い言葉で、禁句だったと言う事がわかったんです。


それができればこんなに苦しんでいない。


ずっとそう思って葛藤してきたようです。


このような会話ができるようになったことで、長男は、私の想像以上のしんどさを抱えていたことがわかり、それは、長男に『よく、今まで生きてくれてたね。』と伝えたくなるほどでした。


そんな長男が興味を持っているのが”心理学”です。


長男が心理学に興味を持ったのも、長男が自分自身のしんどさとより深く向き合い、人に関心を持たざるを得ない彼の運命のようなものなのかもしれません。


そんな時、とあるご縁で、臨床心理士さんと直接お話をできる機会をいただきました。


長男自身が臨床心理士の先生と直接お話をさせていただき、彼が今まで何に困ってきたのか、そして、普段どのような状況なのか、いろいろとお話をさせていただきました。


その中で、長男が、自分が周りの人の感情を読み取りすぎてしまう事、それがしんどい事。それでも読み取ってしまう事は、マイナスだけではなく、自分の能力だと感じてもいる事。その上で、『自分の考え方をもっと楽にできる方法を知りたい』『考えすぎないようにする方法を知りたい』と伝えた事で、臨床心理士の先生から、心理学について、少しずつ教えていただける事になりました。


早速、先日、”心理学”の中の”認知行動療法”について簡単な講義をしていただきました。


私も一緒に受講させてもらいましたが、臨床心理士の先生は、病院や学校現場など、様々な経験をされているので、経験値も多く、とてもわかりやすく、俯瞰的に教えてくださったので、とても学びになりました。さすがだなという感じでした。


長男自身も、”認知行動療法”の話を聞く事で、自分の考え方の癖に気付き、”いかに困らない状況にしていくか”という方法を知ることができて、喜んでいました。


この講義は、定期的にやっていただけることになりそうで、感謝でしかありません。


長男が今まで苦しんできた事が、何かに繋がっていくきっかけになった感じがします。



ちなみに、講義を受けながら感じたのは、長男のように困っている人がいた場合、思いつくのは”児童精神科”や”メンタルクリニック”等を受診する事な気がしますが、そうすると、なんとなく”患者”という、自分は”病気”だという意識が産まれてしまう気がします。


でも、人の感情を感じやすいという性質は確かに困る事はあっても、”病気”ではないと思うんですよね。


長女が以前、”児童精神科”に通った事がありましたが、しばらくして、”患者”として、”気を遣って扱われる事”、そして、自分の状態と、相手の対応の意識の差に違和感を感じて、あまり行きたいとは思えない…というような事を言っていたのを思い出しました。(通った事は、長女のためというより、私自身が長女を知る、理解するという意味でよかったです。)


ただ、長男にしても、長女にしても、”困っている事”は事実としてあるので、”患者”ではなく、長男のように、”一つの能力”として、扱い方を知れる場というのが、とても前向きで良い事だと思いますし、このような場が広がればいいのにな〜なんて思ったりもしました。


長男のこの学びがどのように繋がっていくのか、出会いに感謝しつつ、見守っていきたいと思います。

SATO LIFE to omogaeru

自然が教えてくれるコト・里山作りのお手伝い・自分なりの生き方、学びのカタチ

0コメント

  • 1000 / 1000