どんど焼きで感じた温もり
先日、お世話になっている地区の”どんど焼き”に誘っていただきました。
午前中は、”稲の花”というお団子で作る、縁起物飾りを作らせていただきました。
”稲の花”は地域によっては”繭玉”というそうです。繭玉は、1年の健康を願って作られるそうなのですが、”稲の花”は、豊作を願って、木の枝を稲穂と見立てて、”稲がしなるほどにお米が沢山できるように”という願いが込められているそうです。なので、繭玉とは違って、基本的には色をつけないそうなのですが、今回は、楽しんで作ろう♪という事で、色のついたお団子も作らせてもらいました。地域によっては”小判”なんかもつけるらしいよ〜と聞いたので、小判に見立てたものも作ってみました(笑)そのゆるい感じもありがたいです(笑)
そして、夕方、どんど焼きです。作った”稲の花”を持って、地区の広場へ。その場所にはこのような”お参り”する場所も作られていました。
ここをくぐり、お参りをしてから広場へ入ります。わざわざこのどんど焼きの為に、地区の方々が竹を切り出しにいって、組み立てているそうです。手作りの参道です。形式は堅苦しくないので、気楽にお参りさせていただきましたが、手作りで大切に守られてきている儀式を体験させてもらって、神社をお参りするのとは一味違う、何か感慨深いものがありました。
そして、地区の消防団の方々が見守る中で、子どもが点火をして、みるみるうちに火が広がり、火が燃え上がるゴオ〜〜〜と言う音と、パチパチパチ!!という音と、パーン!!と弾ける音が響きわたって、とても迫力がありました。参加していた子ども達もその火の大きさや勢いに興奮して歓声をあげていて、我が家の次女も『楽しい!来年もこれに参加したい!』と喜んでいました。
そして、ほとんど燃えつきた後、残り火で、”稲の花”を焼いていただきます。
なかなかワイルドな焼き方だなぁとびっくりしましたが、炭火で焼いた”稲の花”は、あったかくて、香ばしくて、美味しかったです。この場に近づくと、顔はとっても熱くて、煙が目にしみる事も多かったですが、そんな体験も楽しかったです。他にもお神酒や豚汁の振る舞いがあって、地区外から参加させていただいた私たちにも『豚汁食べた?』と声をかけてくださったりして、心も体も温かい時間を過ごさせてもらいました。
特に印象に残ったのが、消防団の方々でした。熱いながらも、燃え盛る火が消えないように、火の勢いが落ちないように、いろいろと手を加えていっている姿は、とても頼もしかったです。長男もそんな消防団の方々を見て”かっこいいなぁ〜”と言っていました。かつて消防団にいたであろう地区の年配の方々も一緒に火を見守り、手を加えていらっしゃる姿は、都会ではあまり見なかった”男の人の頼もしい姿”でした。そんな姿を見ていて、きっと子ども達も『自分もあんな大人になりたい』と憧れたからこそ、これまで行事がずっと続いてきてるんだろうなぁ〜なんて想像を膨らませていました。
”どんど焼き”という行事を通して、地区の人たちが顔を合わせて近況を語り合ったり、一緒に火を眺めたり、美味しい豚汁を作ったり食べたり…。そして、子ども達は楽しい思い出を作って、いつの日か大人に憧れる。”コミュニティが大切”なんて言葉をよく聞くけれど、それは、こういうことなんだなぁ〜とじんわり感じさせてもらいました。繋がりを感じるコミュニティの空気感に触れて、私自身のなんとも言えない感情(嬉しさ?喜び?)が溢れてきたのが、自分でもなんだか不思議でした。
移住して、初めての”どんど焼き”。御代田町では各地区毎に開催されているということをtwitterなどで情報は得ていましたが、参加は来年からかなぁ〜なんて思っていた我が家。
お誘いしていただいたおかげで、伝統を教えていただき、地区の繋がりに混ぜてもらい、とても楽しい時間を過ごさせてもらいました。私自身も、そんな温かい繋がりを、また誰かに繋げられるようになれたらいいなぁ〜なんて感じる、そんな1日でした。
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